稲村公望
20時間 ·
日本の対外純資産について
対外純資産とは、日本が海外に持つ資産から負債を引いた残高を指す。日本の企業や個人、政府が海外で保有する資産の評価額から、海外企業などが日本に持つ資産を示す対外負債を差し引いたもの。
以下に、日本の対外純資産についての詳細を説明する。
32年連続の世界最大の対外純資産国:
日本は32年連続で「世界最大の対外純資産国」のステータスを維持。2023年末時点での対外純資産残高は、前年比7204億円増の418兆6285億円となり、5年連続の増加を記録。
内訳:
対外純資産の内訳を見ると、日本の企業や個人、政府が海外に持つ資産から負債を引いた残高は、外国への証券投資残高が48.6兆円減少している一方、為替相場の変動により46.9兆円増加した。
また、資産価格の変動(統計では「その他調整」と区分される)により72.7兆円減少しています。これは、欧米の中央銀行による急ピッチの利上げサイクルが続き、株式市場・債券市場ともに大幅下落を記録した結果、対外証券投資残高が減少。
直接投資と再投資:
対外純資産に占める直接投資の割合が高まっています。2022年末時点で直接投資は54.6%、証券投資は17.5%となり、両者の差は37.1%ポイント。この変化は、日本の企業が海外で期待収益の高そうな投資機会を模索し、再投資を通じて得た収益を外国企業への投資に使う傾向が続いていることを示す。総じて、日本の対外純資産は順調に増えていますが、円の割合は低下しつつあり、その結果として円安が進みやすい状況が生まれている。 この状況は、国内における投資機会が乏しいことの裏返しである。