今日の日本の惨状について 稲村公望氏の論考


稲村公望さんの鋭い論考です。正に日本の惨状を的確に表しています。

小泉純一郎政権(2001年~2006年)と竹中平蔵氏による「構造改革」については、日本の経済・社会構造に大きなインパクトを与え、賛否両論が分かれていますが、結果としては惨状を呈していしています。日本国家は、富を急速に減らしています。安上がりの国となった日本には、外国からの物見遊山の客があふれかえっています。追い打ちをかけて、移民を促進し、北海道などではリゾートの外国人による買い占め、首都圏や京都では、独裁拡張主義の隣国の富裕層の住居・高層マンションの買い占めなど、日本各地で混乱が生じています。日本の大企業や銀行は、外資の比率が高まり、日本人の努力の成果は、外資に持ち出されるばかりです。日本企業とは名ばかりで、外資に支配されている「日本」企業も出てきています。

### ◆ 小泉・竹中構造改革による主な「改悪」リストとその影響

| 改革項目 | 内容 | 惨状・問題点 |

| 郵政民営化 | 郵便局・郵貯・簡保を分社化して株式会社化 | 地方の過疎地でのサービス低下、外国資本による資産収奪の懸念、雇用不安 |

| 規制緩和(労働市場) | 派遣労働の拡大、製造業派遣解禁(2004年) | 非正規雇用が激増、ワーキングプアの拡大、雇用の不安定化 |

| 財政再建名目の歳出削減 | 社会保障・公共事業・地方交付税などのカット | 地方経済の衰退、医療・福祉の弱体化、格差拡大 |

| 三位一体改革 | 地方分権を名目に、国庫支出金削減と地方交付税の圧縮 | 地方財政の疲弊、住民サービスの低下 |

| 不良債権処理 | 大手銀行の不良債権処理を強行(リストラ・倒産促進) | 中小企業の連鎖倒産、自殺者数の増加、デフレ促進 |

| 独立行政法人化・大学改革 | 大学法人化などの公的部門の民営化 | 教育の市場化、競争激化、研究環境の悪化 |

| 郵政選挙(2005年) | 「民営化に反対する者は抵抗勢力」として排除 | 民主主義の形骸化、メディア操作による世論誘導の悪しき前例 |

### ◆ 竹中平蔵の「構造改革」思想の特徴と問題点

– 新自由主義(neoliberalism)に基づく、市場万能・小さな政府路線

– 財政均衡を優先する一方、社会的弱者への視点が欠如

– 格差拡大とセーフティネット崩壊を招いた

**結果として:**

– 日本の実質賃金は長期にわたって停滞

– 若年層を中心に非正規雇用が常態化

– 自殺者は2000年代前半に年間3万人を超える水準に(「構造改革の犠牲者」との声も)

### ◆ 総務大臣時代(2006年)の竹中平蔵:更なる失政

– **通信・放送の融合の推進**:メディア支配の可能性、情報の私物化の懸念

– **郵政民営化の実行段階での主導**:米国資本への開放が進行

– **地方分権政策の推進**:実際には「分権」ではなく「切捨て」となり、地方の財政危機を助長

– 総務省管轄の「特区」政策の拡大により、教育・医療などへの民間参入が加速

### ◆ 菅義偉との関係と竹中の影響

– 菅義偉氏は、**小泉政権下で総務副大臣(2005年~2006年)**として竹中大臣を補佐

– 菅氏は、竹中の進める「構造改革路線」を全面支持し、後の総務大臣としても同様の政策を推進

– 竹中氏が関わった **パソナグループ** と、菅内閣下の「デジタル庁」人事、雇用政策に密接な関係があると批判された

– 菅政権でも「自己責任論」「非正規拡大」「公助の軽視」など、竹中路線が継承されたとの評価が多い

### ◆ 総括(評価)

竹中氏と小泉政権の構造改革は、「改革」の名のもとに社会的弱者を切り捨て、格差と貧困の連鎖を生み出したとする厳しい評価があります。財政再建や市場活性化の名目で、公共の価値が後退し、社会の連帯が損なわれた側面は否定できません。

その路線は、後の安倍・菅政権でも維持され、特に竹中氏が政策顧問などで影響力を保持し続けたことから、「影の総理」とも揶揄された。

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