日本人が大手メディアで連日話題になることは私の40数年の米国ベースの生活でもほぼない。それをこの2週間ほぼ大手メディアで取り上げられている日本人がいる。
さて誰でしょうか?
大谷翔平だと思うかもしれない。
大谷は確かにアメリカ人でも稀な”スーパースター”の地位を得ただろう。
巨額の年棒もそうだが、通訳者の一平くんから大きな金額を詐取されていたことは全米単位での”ゴシップ”記事だった。
野球とはまるで関係がないが、日本と同じでアメリカも巨額を稼ぐスポーツ選手のこの手の記事は一般庶民受けするのだ。
だが、12月20日あたりから1月1日現在までほぼ毎日、主要メディアのCBS, ABC, NBC, CNN, Fox Newsが報道を続けている日本人が一人いる。孫正義氏だ。
トランプ大統領再選が決まるとすぐマール・ア・ラーゴに飛んできて$100 Billion(約15兆円)の米国投資をトランプに持っていき、トランプは得意げにMasaを何度も壇上で引用し賞賛。二人での記者会見では倍の「$200 Billion (30兆円)投資しないか」とせまり、孫も「あなたの協力があれば努力します」と世界の前で発言した。
孫正義が極めて天才的なビジネスマンであるのは事実だろう。
早いうちからビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブスとの関係をつくり日本での資金計画に協力してきたことは先見の明があるだけではない。
トランプ一期誕生後もすぐ飛んできて中東諸国との連携米国向け巨額投資ファンドをアピールしトランプに食い入った。
今回はさらに金額をアップして他の米国ビッグテックも顔負けの巨額米国投資発表というわけだ。
だが、日本人としてあるいは日本人政治家だったらこれについて何かおかしいと思わないのか?
トランプやアメリカ人が日本からそれだけ大きな投資がアメリカにくるというのは喜ばしい話であるのは当然だ。
だが、日本の政治家なら「なぜ巨額の投資が日本ではなく、アメリカに行かなくてはならないのか?」というごく基本的なことをなぜ問わないのか?与野党や日本マスコミもこのことをなぜ疑問だと政府を問いたださないのか?
結論から言えば孫正義のように、自社の利益第一で考えるビジネスマン投資家は国境を超えて最大の利益を得られる投資物件に投資するというシンプルな原則に従っているだけだ。そこに日本人の生活や今後の国家の衰退が危機に瀕していることへの考慮はないのではないか。
ただ、将来の成長が期待できる大型投資物件が日本にはないという現実があるのも事実だろう。この30年の経済成長ゼロ、国民所得減少という世界でも珍しい国になってしまったのが現実だ。
何度も言うが、孫の発表はアメリカにとって好ましい大型投資であるが、肝心の日本にどのくらい日本の投資が行われるかこそが最も重要だろう。日本国内の投資に一番反対をしてきたのが財務省であり、自民党、公明党、既存野党だ。
基本は政府により大型財政投資を地方インフラ始め大掛かりに開始し民間需要を拡大する方向に日本は向かう必要がある。
トランプは選挙前から地方インフラへの大型投資を公約としトランプ新政権の柱の一つでもある。